宮沢賢治の妹トシは、日本女子大学に入学したばかりの大正4(1915)年4月から5月にかけて、本郷に近角常観(ちかずみ じょうかん)を訪ねています。近角は清沢満之(きよざわ まんし)らとともに宗門改革運動を行った先進的な僧侶で、当時仏教界の内村鑑三と…
『心象スケッチ 春と修羅』の6番目の章「無声慟哭」は、妹トシの死を扱った5編の口語詩で構成されています。その内の3篇(「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」)にはトシの臨終の日、1922年11月27日の日付が記されており、最初の作品「永訣の朝」は次のよ…
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